美味しいラーメン生地を作るための2度目の休息

この連載を順を追って読んでくださっている方なら、先程はしっかりとしたシート状の生地を作るための組み合わせ工程を行いました。その生地に2次寝かせの工程を加えることで、より美味しい麺を作ることができるのだ。
2次寝かせは、ラーメンを作る際に軽視されたり、誤解されがちです。そこで今回は、美味しいラーメンを作る上で、二番休みがどのような役割を果たし、どのように行うべきなのかを解説していこうと思う。
二番寝とは、主に合体処理された麺生地の内部応力を緩和・除去する工程である。また、ガス抜きや酵素の活性化など、1次静置で顕著な効果も得られます。
第2休止は、「生地シート休止」とも呼ばれ、合体工程後に麺棒に巻いた状態で行われる。(写真参照)
では、なぜ生地を休ませる必要があるのか。麺にとってどんなメリットがあるのでしょうか?
二度寝が麺にもたらすメリットは大きく分けて2つある。
1. グルテンの内部ストレスの緩和
コーミング工程(生地に強い力を加えてグルテンを発達させる工程)を終えた麺生地の内部は、非常に緊張した状態になっています。次の工程に進む前に、この内部応力を緩和する必要があります。そうしないと、生地の中のグルテン構造が破れたり、傷ついたりする可能性があります。
適切な休息時間には目安があるんです。適切な休息時間は、水分比率の違いによって異なります。基本的なルールとしては、水分比率が低いほど休ませる時間を短くする必要があります。また、温度が高ければ高いほど、休ませる時間は短くなります。
例えば、低加水率麺(加水率20~30%)の場合、常温(例えば25℃)で30分です。中加水麺(含水率31~38%)の場合、休息時間は1時間程度とする。高加水率麺(39%以上)の場合は、2時間程度が目安です。ただし、気温の変化に応じて変化することに注意してください。
このように、2回目の休ませ工程は、美味しいラーメンを作るためには、麺作りに応用しないわけにはいきません。ぜひ、次回はこの方法を試してみてください。
ここで、高加水麺を作るときの注意点です。
高加水麺を作る場合、生地の重さで生地の中心部分が押され、また休ませる時間が長いため、生地の中心部分が崩れたり、くっついたりすることがあります。
そのようなときは、次のようにしてください。
A. 2回目の休息を少しずつ行います。生地の重さや長い休息時間によって、生地の中央部分がつぶれてしまうのを防ぐため、生地を小分けにして2回目の休息を行ってください。
B. 生地がくっつくのを防ぐため、多めに粉を振っておく。
2回目の休ませる工程でグルテンの構造は完成しているので、次の工程はシート化・薄層化工程です。生地の薄層化の正しい方法については、別の記事でご紹介します。
また、2回目の休息工程についてご質問があれば、お気軽にご連絡ください。