2025年8月開催大和うどん学校開催レポート

はじめに

大和うどん学校卒業生

今回のうどん学校には7名の生徒が参加され、そのうち2名は中国から、残り5名は日本人でした。日本人の生徒さんの多くは調理未経験で、小麦粉の理論や製麺の基本など、初めて学ぶ内容について多くの質問が出ていました。

特に小麦粉や製麺に関する理論は初学者には難しく、理解に苦労されている様子も見受けられましたが、それでも熱心に様々な角度から質問を繰り返す姿が印象的でした。

海外からの生徒さんは通訳の協力を得ながら分からないことがあれば、その都度質問されていました。特にうどんは、海外の方にとって全く未知の料理でもあるため、日本人以上に難しく感じられたかもしれません。

しかし、「うどんを本格的に学びたい」「開業に向けた確かな技術を身に付けたい」という想いを共有し、年齢もバックグラウンドも異なるメンバーが一体となって学びを深めた1週間だったように思います。

大和うどん学校の生徒さんと講師との会話
大和うどん学校の生徒さんと講師|うどんの麺の捻り方のアドバイスを行っている
大和うどん学校の生徒さんと講師
大和うどん学校の生徒さん
大和うどん学校の生徒さんが製麺機を使って製麺をしている
大和うどん学校の生徒さんと講師|うどんの麺の捻り方のアドバイスを行っている

学校の雰囲気

クラス全体の雰囲気は非常に明るく、大阪から参加された生徒さんがムードメーカーとなって皆が話しやすい空気を作ってくださいました。そのおかげで、生徒同士の距離も縮まり、和やかに授業が進みました。一方で、広島から参加された生徒さんは、とても真面目で落ち着いた方もおられました。先生の話を丁寧にメモし、理解できない点があれば同じ課題について、3回も4回も質問されるなど、真剣な姿勢が印象的でした。

中国からの生徒さんは、通訳を介してコミュニケーションを取りました。言葉の壁はあっても、「うどん」という日本の伝統料理を理解してもらうため、説明だけでなく「見る・触る・味わう」体験を重視しました。

生徒さんの中には、授業後も残って熱心に相談する方もおられました。講師としてもこういった質問があることはとてもありがたいと感じています。

講師として心がけていること

また、講師として心がけていることは、生徒さんが安心して、質問できる雰囲気作りを大切にしています。授業が堅苦しい雰囲気になってしまうと、生徒さんはわからないことを抱えたまま進んでしまい、学びに繋がらないと思っているからです。

皆で試食や比較を重ねることで、言葉の壁を超えた深い理解につながり、多様な個性が混ざり合うことで、初学者でも安心して一歩ずつ前進できる環境が自然と形成されていったように思います。

大和うどん学校の生徒さんと、講師がダシの調整を行っている
大和うどん学校内の様子
大和うどん学校の生徒さんが試食をしている
大和うどん学校卒業作品の試食中

自分の好みを理論的に理解する

大阪から参加された方の取り組みが特に印象的でした。この方は自分が最も美味しいと思う冷凍うどんを持参し、本校のレシピで作ったうどんやさぬきうどんと食べ比べるという試みをされていました。

その比較から「なぜ食感が違うのか」という本質的な疑問が生まれ、でんぷんの配合が食感に与える影響について深く学ばれました。小麦粉が生み出すコシと、でんぷんが生み出すもちもち感の違いを理解し、自分の「好みのうどん」と「通常のうどん」の特徴を科学的に把握できたことは、大きな収穫だったと思います。

自分の好みを追求していくことも大切ですが、飲食店の経営においては、多様なお客様に「美味しい」と感じてもらえる客観的で均整の取れた味作りが重要です。本校では、そうした広い視点も含めて、幅広いうどんの知識を学んでいただくことも大切にしています。

大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品
大和うどん学校卒業生の作品

卒業制作から広がる創意工夫

今回の卒業制作では、さまざまなうどん料理が披露され、生徒さん達の創造性が光りました。印象的だったのは、参加者の半数近くがカレーうどんを選んだことです。それぞれが独自のアレンジを加え、自分だけのカレーうどんを創作しました。

ベトナムで居酒屋を経営し、将来うどん店を開業予定の生徒さんは、現地の嗜好に合わせたカレーうどんを作りました。冷たいタイプと温かいタイプの両方を試作し、特に冷たいカレーうどんが参加者から高い評価を得ました。この過程で日本とベトナムのカレーの違いも話題となり、日本のカレーが比較的薄味でとろみがあるのに対し、ベトナムでは味は濃いものの、スープのようにサラサラした食感が好まれることが分かりました。

その他にも、大阪からの生徒さんは「味噌煮込みうどん」を、別の生徒さんは「ハワイ」をコンセプトにしたあっさり系うどんを披露。中国からの参加者2名は、一人が本格的な「トムヤムクンうどん」を、もう一人は「明太子クリームうどん」を作り上げました。どれも完成度が高く、その国の本場の味を思わせるような仕上がりに、参加者全員が新たな発見と刺激を受けていました。

こうした多彩な作品を通して、うどんが日本の伝統的な出汁だけにとどまらず、洋食やアジア各国の料理とも自在に融合できる可能性を、実感していました。また、大和麺学校のデジタルクッキングによる数値管理を活用すれば、各国の味覚に合わせた微調整も正確に行え、再現性の高い料理が可能になることも、大きな学びとなりました。

大和うどん学校の生徒さんが小麦粉の計量を行っている
大和うどん学校の生徒さんと講師|うどんの麺の捻り方のアドバイスを行っている
大和うどん学校の講師と生徒さんが、実際に製麺を使って製麺指導をしている
大和うどん学校の生徒さんが、エビの下処理を行っている

多様な背景と目標を持つ生徒さん達

参加者の背景も実に多様でした。日本の生徒さんの中で、すでに海外で飲食店を経営し、近い将来うどん店の開業を目指している生徒さんもいました。

また、一方ではすぐにお店を持つ予定はないものの、まずはその第一歩として知識を得たいと考えて、ご参加された方もいます。例えば、広島からの生徒さんは現在新たなキャリアを模索している段階で、いつかはうどん店を開きたいと考えておられますが、具体的な計画は未定です。それでも今回の受講を通じて、1回での参加では吸収しきれないと感じ、次回2025年10月のうどん学校に再参加したいと強い意欲を見せられていました。

このように、まずは知識を得て準備し、開業のタイミングが来た時に改めて参加して復習するという方も少なくありません。特に資金に余裕のない方は、しっかりと準備を重ねながら不安を解消していく必要があります。

十分な経験や資金のある方は早期の開業も可能ですが、そうでない方には、知識と自信の両方を蓄える時間が欠かせないと思います。本校ではそうした方々が安心して開業に臨めるよう、知識面でも精神面でもサポート体制を整えています。

再参加を通して先生に相談しながら、自分の条件で開業が可能かどうか、どのようなリスクがあるのか、そしてどのように対策すべきかを一緒に考えることができます。

天ぷらを揚げている
揚げられた天ぷら
お肉の炒め物
揚げられた天ぷら
大和うどん学校で作ったカレー
天ぷら
揚げ物

生徒から講師へ、講師から生徒へ

また、私自身、生徒の卒業制作から多くの発見を得ており、独創的な盛り付け、これまで想像もしなかった調理法、新しい味の組み合わせなど、毎回新たな気づきがあります。例えば、ある海外からの生徒さんが作ったネギ油は、これまでに見たことのないほど鮮やかな緑色をしていました。添加物を使っているわけではなく、ネギだけでその色を出していたことに驚かされ、大きな学びとなりました。

このように生徒から教わることも多く、それこそがこの仕事のやりがいだと感じています。特に海外からの参加者には調理経験が豊富な方も多く、20年、30年と料理業界で活躍してきた方が、ラーメンやうどんを学ぶために来校されます。

その知識や技術に触れることで、常に新しい発見や学びを得ています。そこで、得た知識や技術を次の生徒へ伝えていく。この循環こそが、大和麺学校全体が進化し続ける理由だと思います。

さいごに

卒業してからが本当のスタート

大和麺学校での学びは、卒業して終わりではありません。むしろ「卒業してからが本当のスタート」です。短期間の授業ですべてを理解し尽くすことは難しく、お店を開くにあたって不安や課題に直面するのは自然なことです。

だからこそ私たちは「大和麺学校は常に皆さんの後ろにいます。困ったことがあれば、いつでも連絡してください。」というメッセージを卒業時にお伝えしています。メールやLINEで相談できる環境を擁しており、卒業して終わりではなく、卒業してからが本当のスタートだと考えています。

開業準備の中で不安や課題に直面したとき、知識の不足や技術的な疑問が出てきたとき、どんな小さなことでも相談してほしい。私たちはいつでもそばで支え続ける存在でありたいと考えています。これこそが、大和麺学校が最も大切にしている姿勢です。学んだ知識を深め直すための「再参加」も歓迎しています。

再参加される方には大きく分けて2つのタイプがあります。1つ目は「復習」を目的とする方です。一度の受講では理解しきれなかった部分を学び直すために再参加されます。例えば製麺をより深く理解したい方は月曜日の授業に、出汁やスープを学びたい方は火曜や水曜に参加されるなど、復習したいテーマに合わせて日程を選ばれます。もとだれや返しについても同様です。

2つ目は「応用」を目的とする方。基礎を土台にして、鴨や魚介系のラーメンやうどんなど、新たなレシピを試作したいという目的で再参加されます。授業中に自分のレシピを調理し、講師や他の生徒に試食してもらいながら意見やアドバイスを受けることで、さらに学びを深めていかれます。こうした明確な目標を持った再参加は、大和麺学校としても大いに歓迎しています。

私たちは今後も、一人ひとりの挑戦を支え、それぞれが描く未来へとつながる学びを提供してまいります

開催日程

うどん学校

日程  5日間

麺、だし、つゆ、天ぷら、盛り付け、それぞれの基本・応用と繁盛店の作り方を学びます

香川校

【開催場所】香川県 - 綾歌郡宇多津町

費用: 220,000 円(税込)+ 教科書代

受講料

220,000円(税込)
+教科書代

開催月 期間 空き状況 お申込み
10月
開催
2025/10/27~31 空席あり 申込みはこちら
12月
開催
2025/12/15~19 受付中 申込みはこちら
開催月
6月
開催
8月
開催
期間
2025年 06月9日〜13日
2025年 08月18日〜22日
空き状況
空きあり
満席
残りわずか
空きあり
満席
残りわずか
東京都

【開催場所】東京都 - 東京都品川区

270,000 円(税込)+ 教科書代

受講料

270,000円(税込)
+教科書代

現在、開催予定のイベントはありません。

開催月
5月
開催
期間
2025年05月12日〜16日
空き状況
空きあり
終了
場所

香川県 - 香川県綾歌郡宇多津町

費用
220,000 円(税込)+ 教科書代
開催月
4月開催
6月開催
期間
2025年 04月7日〜11日
2025年 06月9日〜13日
空き状況
空きあり
残りわずか
満員御礼
空きあり
場所

東京校 - 東京都品川区

費用
270,000 円(税込)+ 教科書代
開催月
5月開催
期間
2025年05月12日〜16日
空き状況
空きあり
場所 香川校 – 香川県綾歌郡宇多津町
費用 220,000 円(税込)+ 教科書代
開催日
[4月開催]
2025年 04月7日〜11日 空きあり
[6月開催]
2025年 06月9〜13日 空きあり
場所 香川校 – 香川県綾歌郡宇多津町
費用 270,000 円(税込)+ 教科書代
開催日
[3月開催]
2025年05月12〜16日 空きあり

香川校 - 香川県綾歌郡宇多津町

220,000円(税込)+教科書代

[4月開催]

空きあり
残りわずか
満員御礼

●2025年4月7日 ~ 11日

[6月開催]

空きあり
残りわずか
満員御礼

●2025年6月9日 ~ 13日

[4月開催]

2025年4月7日~11日

満員御礼
残りわずか
空きあり
[6月開催]

2025年6月9日~13日

満員御礼
残りわずか
空きあり

[開催未定]

東京校 - 東京都品川区

270,000円(税込)+教科書代

[3月開催]

空きあり
残りわずか
満員御礼

●2025年3月10日 ~ 14日

[5月開催]

空きあり
残りわずか
満員御礼

●2025年5月12日 ~ 16日

[3月開催]

2025年3月10日~14日

満員御礼
残りわずか
空きあり
[5月開催]

2025年5月12日~16日

満員御礼
残りわずか
空きあり

[開催未定]

オープンキャンパスで無料見学

ドリームスタジオ香川

【10月】大和うどん学校オープンキャンパス in 香川(10/30)

無料見学はこちら

ドリームスタジオ香川

【12月】大和うどん学校オープンキャンパス in 香川(12/18)

無料見学はこちら

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