ページコンテンツ
なぜ、人は中々変わらないのか
私はこれまでの経営人生で、「変わらない人」を何百人も見てきました。
社員研修をしても、理念を掲げても、しばらくすると元に戻ってしまう。
これは多くの経営者にとって、これは共通の悩みかもしれません。
では、なぜ人は変わらないのか。
答えはシンプルです。
人の行動を決めているのは、価値観と潜在意識。
ここが変わらない限り、行動は本質的には変わりません。
「相手を変えようとする」からうまくいかない
かつて私自身、これまで「相手を変えよう」として、何度も失敗を繰り返しました。
どれだけ説明しても、どれだけ論理的に伝えても、人は変わらない。
ところがある時、私は気づきました。
相手ではなく、自分の受け止め方を変える。
自分の感謝の姿勢を整える。
その瞬間、相手の態度も、職場の空気も、自然と変わっていったのです。
相手を変えようとする前に、自分の心が周囲に影響していた。
その事実にようやく気づきました。
人には見えない4つの層がある
人の行動は、目に見える“意識”だけで決まっているわけではありません。
人の心を理解するには、次の見えない4つの層が存在しており、これらを知る必要があります。
| 層 | 形成される要因 | 主な働き |
|---|---|---|
| 第1層(社会) | 教育・文化・職場環境 | 顕在意識の価値観(理念・思考) |
| 第2層(感情) | 職場・人間関係 | 感情記憶・対人反応 |
| 第3層(家族) | 幼少期・家系・親子関係 | 潜在意識の自動反応 |
| 第4層(生命) | 自然・宇宙・存在 | 使命・調和・創造性 |
行動を根本から決めているのは第3層(家族)と第4層(生命)です。
だからこそ、心が変わらないと行動も変わらないのです。
組織の空気は、リーダーの“心の状態”
組織の雰囲気は、リーダーの心の状態に驚くほど左右されます。
経営者が焦れば、社員も焦る
経営者が穏やかなら、組織全体も落ち着く
リーダーの“内側(心)”は、言葉よりも強く、潜在意識のレベルで社員に伝わります。
つまり、経営とは「自らの心を整えること」そのものです。
経営者の価値観と潜在意識が変われば、社員の意識と行動は自然と変わり始めます。
リーダーの役割&経営とは?価値観の一致づくり
リーダーの仕事は、
価値観を共有すること
コミュニケーションしやすい環境を整えること
互いに話しやすい“場”をつくること
価値観(心)が一致した組織では、採用も育成も配置も・理念浸透が驚くほどスムーズになります。
教育コストを下げる最大の戦略は、実は価値観(心)の一致づくりなのです。
会社も家庭も、一つの「森」である
会社も家庭も、一見バラバラのようでいて、実は一つの森のようなものです。
社員一人ひとり、家族一人ひとりは一本の木。
地上では独立して見えても、地下では根がつながり、さらには水や養分だけでなく、感情までも共有しています。
一人の根が乾けば、周りも周りの木も元気を失う
一人の根が潤えば、森全体が活性化する
だからこそ、あなたが整えることにほかなりません。
そうすれば、組織や家庭全体が変わり始めます。
まとめ
人を本質的に変えるためには、まず自らの心(価値観と潜在意識)を変えることから。
それこそが、組織を変える最大の戦略です。