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世界麺未来戦略研究所

世界麺未来戦略研究所

皆様、こんにちは。大和製作所創業者、ロッキー藤井です。

経営者は、従業員に言います。

  • もっと売上を意識してほしい
  • 原価を大切にしてほしい
  • 経営者の立場で考えてほしい

ところが、その店の売上、客数、客単価、原価がどうなっているのかを、従業員にはほとんど知らせていない店が少なくありません。

数字を知らない従業員に「売上を上げなさい」と言っても、何を、どれだけ改善すればよいのか分かりません。経営数字をすべて隠したまま、経営者意識だけを求めることには無理があります。

昔は数字を見せないことが当たり前だった

以前は、売上や利益を知っているのは、経営者と経理担当者だけという会社がたくさんありました。

数字を従業員に見せると、「こんなに売上があるなら、もっと給料を上げてほしい」と言われるかもしれない。

利益が少なければ、「この店は大丈夫だろうか」と不安になり、辞めてしまうかもしれない。

そのような心配から、数字を隠していました。

しかし、売上と利益は違います。

売上が1,000万円あっても、食材費、人件費、家賃、水道光熱費、設備費、借入金の返済などを支払えば、利益がほとんど残らない場合があります。

この仕組みを伝えず、売上だけを隠しているから、従業員は誤解します。

必要なのは、数字を隠すことではありません。

数字の意味を正しく教えることです。

数字を知らなければ正しい判断ができない

例えば、閉店間際に麺やスープが余っていたとします。

原価や廃棄額を知らなければ、「少しくらい捨てても、大したことはない」と思うかもしれません。

一方、廃棄を恐れるあまり、仕込み量を減らしすぎると、営業時間中に売り切れを起こし、販売機会を失います。

売上、原価、廃棄、欠品の関係が分かれば、従業員は仕込み量を自分で考えられるようになります。

また、前年より客数が減っていると分かれば、

  • 最近、駐車場が満車になる時間が増えた
  • 提供が遅くなっている
  • 常連のお客様を見かけなくなった

という、現場でしか分からない情報が出てきます。

経営者は数字を持っています。

従業員は現場の事実を持っています。

この二つを合わせることで、初めて本当の原因が見えてきます。

数字は人を責めるために使わない

数字を共有するとき、最も注意すべきなのは、数字を人を責めるための道具にしないことです。

  • 昨日は売上が悪かった。誰の責任だ
  • 原価が上がったのは、厨房の管理が悪いからだ

このような使い方をすると、従業員は数字を恐れるようになります。

失敗や異常を隠すようになり、正しい情報が経営者へ届かなくなります。

数字は、人を監視するためのものではありません。

店のどこで問題が起きているかを、全員で見つけるためのものです。

売上が下がったときに問うべきなのは、「誰が悪いのか」ではなく、「何が変わったのか」です。

最初に共有する数字は五つでよい

最初から決算書のすべてを見せる必要はありません。

まず、次の五つを共有してください。

  • 売上:今月の売上は、前年同月と比べてどうなっているか。
  • 客数:売上の変化は、お客様の人数によるものか。
  • 客単価:一人のお客様が使う金額は、上がっているか、下がっているか。
  • 原価率:売上に対して、材料費がどれくらいかかっているか。
  • 直近12か月の売上年計:店全体の売上は、長期的に上向いているか、下向いているか。

売上だけを見ても、正しい判断はできません。

売上は増えていても、客数が減り、値上げだけで売上を維持している場合があります。

客数が増えていても、値引きによって客単価と利益が落ちている場合もあります。

五つの数字を一緒に見ることで、店で起きている変化が見えてきます。

数字を今日の行動に変える

数字を掲示するだけでは、店は変わりません。

大切なのは、数字を具体的な行動へ変えることです。

例えば、客数が前年より減っている場合は、

  • 入口、客席、トイレ、駐車場をお客様の目線で確認する
  • 提供時間を測る
  • 最近見かけなくなった常連客を思い出す
  • 近くにできた同じ価格帯の店を調べる

原価率が上がっている場合は、

  • 仕入価格が上がった材料を確認する
  • 盛り付け量のばらつきを測る
  • 仕込み過ぎと廃棄を記録する
  • 売れないのに専用材料が必要な商品を見直す

数字は、見るためにあるのではありません。次の行動を決めるためにあります。

週に一度10分間だけ数字を共有する

今週から、週に一度、開店前または閉店後に10分間だけ、数字を共有してください。

話す内容は、次の三つです。

  • 先週、何が起きたか
  • 原因として考えられることは何か
  • 今週、全員で何を一つ試すか

対策をいくつも決めてはいけません。一週間に一つだけ試し、数字がどう変わったかを翌週確認します。小さく試して結果を確認し、良ければ続けます。効果がなければ、別の原因を調べます。

これを繰り返すことで、従業員は数字と現場のつながりを理解するようになります。

本日の問い

あなたの店では、従業員に売上を求めながら、判断に必要な数字を隠していないでしょうか。

情報を持たない人は、良い判断ができません。

  • 数字を共有する
  • 数字の意味を教える
  • 現場で起きていることを従業員から聞く
  • 全員で一つの改善を試す

従業員を単なる作業者にするのか。

それとも、店の問題に気づき、改善できる戦力にするのか。

その違いは、経営者がどこまで情報を共有するかによって決まります。

  • 売上は見ているが、客数や客単価まで分析していない
  • 従業員に、どこまで数字を共有すればよいか分からない
  • 数字はあるが、具体的な改善行動につながっていない

このような課題をお持ちの場合は、大和麺学校をご検討ください。

売上、客数、客単価、原価、年計を整理し、現場の行動へ変える入口を一緒に考えます。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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