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Fast Casual はライフスタイル革命から生まれた

皆さま、こんにちは。
大和製作所創業者、ロッキー藤井です。

先日から「世界麺文化研究所」をスタートしました。

この記事では、「麺の本質は、進化である」という仮説についてお話ししました。

今日は、その続きです。

私は、麺が進化してきたように、麺ビジネスもまた進化し続けるものだと考えています。

では、何が麺ビジネスを進化させるのでしょうか。

技術でしょうか。
商品でしょうか。
店舗でしょうか。
価格でしょうか。

もちろん、それらも大切です。

しかし、私は最も大きな要因は、お客様の進化にあると考えています。

お客様の生活が変わる。
価値観が変わる。
食事に求めるものが変わる。

その変化に合わせて、外食も進化していくのです。

Fast Casual は偶然生まれたのではない

近年、世界中で Fast Casual という業態が広がっています。

私は、これは偶然ではないと思っています。

料理が突然変わったからでもありません。
店舗デザインだけが変わったからでもありません。
外食企業が新しい言葉をつくったからでもありません。

お客様のライフスタイルが変わったからです。

かつてのお客様は、外食に対して、主に次のような価値を求めていました。

早く食べたい。
安く食べたい。
お腹いっぱいになりたい。

だからこそ、Fast Food は大きく成長しました。

早く、安く、一定の品質で食べられる。
これは、当時のお客様のニーズに合っていたのです。

しかし、今のお客様は少し違います。

忙しい。
でも、健康も大切にしたい。
短時間で食べたい。
でも、品質には妥協したくない。
手頃な価格がいい。
でも、居心地の良さも欲しい。
便利さは欲しい。
でも、雑な食事はしたくない。

つまり、お客様自身が進化しているのです。

その結果として、Fast Casual という新しい外食の形が生まれました。

Fast Casual は、単なる中間業態ではありません。
Fast Food と Casual Dining の間にあるだけの存在でもありません。

忙しい現代のお客様が求める、
スピード、品質、健康感、価格、居心地、体験価値
を同時に満たそうとする、新しい外食の考え方なのです。

身近な店にも、Fast Casual の考え方がある

皆さまの身の回りを見渡してみてください。

気づかないうちに、Fast Casual 的な考え方を取り入れた店が増えているはずです。

例えば、丸亀製麺。

丸亀製麺は、打ち立て、茹で立て、でき立てという価値を守りながら、短時間で商品を提供しています。

品質とスピードを両立しているのです。

単に早いだけではありません。
単に安いだけでもありません。

目の前で麺をつくり、でき立てを提供することで、お客様に納得感のある食体験を届けています。

一風堂も同じです。

一風堂は、ラーメンだけを提供しているのではありません。

空間、接客、清潔感、ブランド体験まで含めて、
「また来たい」
と思わせる価値を提供しています。

ラーメンを、ただ空腹を満たす食事で終わらせていません。
一風堂らしい体験にまで高めているのです。

つるとんたんも、分かりやすい例です。

うどんという日常食を、空間、器、盛り付け、演出まで含めた体験へと進化させました。

うどんを食べるだけではなく、
「つるとんたんで食事をする」
という時間そのものに価値を持たせています。

一鶴も同じです。

一鶴は、骨付鶏を売っているように見えます。

しかし、本当に提供しているのは、仲間と集まり、語り合い、豪快に食事を楽しむ時間です。

冷えたビールと骨付鶏。
香ばしい匂い。
にぎわいのある空間。
日常のストレスがほどける時間。

そこに、一鶴ならではの価値があります。

これらの店は、同じ業態ではありません。

丸亀製麺、一風堂、つるとんたん、一鶴。
商品も、客層も、価格帯も、利用シーンも違います。

しかし、共通点があります。

それは、お客様のライフスタイルの変化に合わせて、自らを進化させていることです。

世界麺ビジネス研究所 第二理論

私は、Fast Casual とは、一つの固定された業態ではないと考えています。

Fast Casual とは、
お客様のライフスタイルの進化に適応する経営思想
です。

だから、形は一つではありません。

丸亀製麺には、丸亀製麺らしい Fast Casual があります。
一風堂には、一風堂らしい Fast Casual があります。
つるとんたんには、つるとんたんならではの Fast Casual があります。
一鶴には、一鶴ならではの価値があります。

大切なのは、他社を真似することではありません。

自社の根っ子を守りながら、お客様の変化に合わせて進化することです。

早さだけを追いかけても、価格だけを追いかけても、長く選ばれる店にはなりません。

自社が本来持っている価値を見失わず、今のお客様が求めている形へ磨き直すこと。

それが、これからの外食経営に必要な考え方だと思います。

大和製作所が目指すもの

私は50年間、製麺機をつくってきました。

しかし、本当に研究してきたのは、機械そのものではありません。

お客様の成功です。

お客様は、時代とともに変わります。

食べ方が変わる。
働き方が変わる。
家族の形が変わる。
健康への意識が変わる。
外食に求める体験が変わる。

その変化を理解し、一歩先を考え、新しい価値を提案すること。

それが、大和製作所の役割だと考えています。

だから私は、競合店を追いかけるよりも、お客様の進化を追いかけることが大切だと思っています。

競合店を見れば、今の流行は分かります。

しかし、お客様を見れば、次の変化が見えてきます。

麺ビジネスに必要なのは、流行の後追いではありません。
お客様の変化を読み取り、自社の根っ子に合った形で進化することです。

さいごに

私は、外食産業は料理だけで進化するのではないと考えています。

外食産業は、お客様の進化によって進化する。

これが、世界麺ビジネス研究所の第二理論です。

お客様のライフスタイルが変われば、求められる外食も変わります。

早く食べたい。
でも、おいしさも欲しい。
健康も大切にしたい。
価格にも納得したい。
居心地も求めたい。
体験としても楽しみたい。

こうした変化に応えられる店が、これからの時代に選ばれていきます。

大切なのは、他社の成功をそのまま真似することではありません。

自社の根っ子を守りながら、お客様の進化に合わせて変わり続けることです。

これからも、お客様のライフスタイルを見つめ、その一歩先を考えながら、世界の麺ビジネスの未来を皆さまと研究していきたいと思います。

来週の Making Monday では、さらに
「麺はこれからどのように進化するのか」
というテーマを研究していきます。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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