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世界の繁盛店は、「暑さ」を新しい商品へ変えている。

世界麺文化研究所 第十三理論

皆さま、こんにちは。大和製作所創業者のロッキー藤井です。

今年の夏も、日本だけでなく世界各地で厳しい暑さが続いています。私は、この暑さを一時的な異常気象ではなく、これからの新しい経営環境として捉える必要があると考えています。

経営環境が変われば、お客様が求める商品も変わります。暑さを売れない理由にする店と、暑さを新しい価値へ変える店。その差は、これからさらに大きくなっていくでしょう。

猛暑は、新しい商品を生み出す経営環境

Starbucksは暑い季節に合わせて冷たいドリンクを進化させ、McDonald’sも地域や季節に応じた商品を投入しています。世界の成功企業は、「暑いから売れない」とは考えません。

考えるのは、「暑いからこそ、お客様は何を求めるのか」ということです。環境の変化を研究し、商品を変える。これが、繁盛店に共通する姿勢です。

これから選ばれるのは「身体が喜ぶ一杯」

これからの麺は、単に冷たいだけでは選ばれ続けません。暑さで食欲が落ちたときにも食べやすく、不足しがちな栄養を補い、食後に身体が重くなりにくい。それでいて、「また食べたい」と思える美味しさが必要です。

つまり、商品開発の視点を「冷たい麺」から「健康を支える冷たい麺」へ広げる必要があります。目指すべきは、身体が喜ぶ一杯です。

ヨーグルトが、冷製麺の可能性を広げる

私は毎朝、オーガニックヨーグルトに季節のフルーツ、はちみつ、ナッツを加えて食べています。発酵食品に加え、ビタミン、ミネラル、たんぱく質、良質な脂質を一度に摂ることができ、暑い朝でも食べやすい組み合わせです。

この考え方は、麺にも応用できます。例えば、ヨーグルトをベースにした冷製ソースに、桃やブルーベリー、柑橘類などの季節のフルーツ、少量のはちみつ、アーモンドやクルミを組み合わせる。爽やかで、栄養バランスにも配慮した新しい冷製麺になります。

世界には、ヨーグルトを料理に使う文化が数多くあります。それを日本の麺文化と融合させれば、これまでにない市場を切り開ける可能性があります。

 

納豆を「料理として楽しむ」トッピングへ

もう一つ、大きな可能性を感じている食材が納豆です。納豆は、日本を代表する発酵食品であり、たんぱく質を含む栄養価の高い食品です。一方で、独特の香りを苦手とする方も少なくありません。

そこで、納豆をそのまま提供するのではなく、料理として完成度の高いトッピングへ進化させてはどうでしょうか。

例えば、納豆にゆず味噌、青ネギの小口切り、ちりめんじゃこ、オリーブオイルを加えて、よく混ぜ合わせます。ゆず味噌の爽やかな香りが納豆の個性をやわらげ、青ネギが風味を引き締めます。ちりめんじゃこはうま味とカルシウムを加え、オリーブオイルが全体をまろやかにまとめます。

これを冷たいうどんや冷製麺のトッピングとして提供すれば、発酵食品とたんぱく質を美味しく取り入れられます。これからは「納豆を食べる」のではなく、「納豆を美味しい料理として楽しむ」という発想が重要です。

暑い季節ほど、食感が商品の価値になる

私は50年間、麺の食感を研究してきました。暑い時期は食欲が落ちるからこそ、もちもち、つるつる、しこしこ、そして心地よいのど越しが、商品の価値をさらに高めます。

味だけではありません。身体は、食感も覚えています。暑い日に無理なく食べられ、食べ終えた後にも心地よさが残る。その設計が、再来店につながります。

世界麺文化研究所 第十三理論

これからの麺は、「空腹を満たす主食」から「健康をデザインする主食」へ進化していくと考えています。

美味しいことは大前提です。そのうえで、猛暑の中でもお客様の体調管理を食の面から支えられるか。そこまで考えることが、これからの商品開発には求められます。

ヨーグルトなどの発酵食品、良質なたんぱく質、旬のフルーツ、はちみつ、ナッツ。そして、日本が世界に誇る納豆や味噌。これらを麺と組み合わせることで、暑さで食欲が落ちたときにも食べやすく、栄養バランスにも配慮した一杯が生まれます。

さいごに

猛暑は、飲食店にとって逆風であるだけではありません。新しい商品を生み出す機会でもあります。

暑さを理由に売上を落とすのではなく、暑さを理由に新しい価値をつくる。これからの繁盛店は、「お腹を満たす店」から「お客様の健康を支える店」へ進化していくでしょう。

私はこれからも、世界中の麺文化を研究しながら、「健康」「発酵」「食感」「食べやすさ」を融合させた新しい麺文化を提案していきます。

それが、世界麺文化研究所がたどり着いた第十三理論です。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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