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世界が注目するラーメン作り

世界地図と虫眼鏡

世界中で愛されるラーメン。

その人気はアジアだけでなく、ヨーロッパやアメリカにも広がり、今では世界各国で本格的な大型の製麺ラインによる大量生産が行われています。

特に近年では、大型の連続式製麺ラインを導入しながらも、日本の伝統的な「麺作りの技術」を再現する動きが活発になっています。

そんなラーメンの「原点」「優しい練り」「品質の支え方」についてご紹介いたします。

ラーメンの原点

ラーメンの麺線

ラーメンの原点は、古代中国の「手打ち麺」にあります。

「手で練り、伸ばし、たたむ」この一連の動作に加わる力は、実はとても柔らかく、穏やかなものでした。

この「優しく力で練る」という考え方こそが、麺の香りや弾力がある美味しいラーメンを生み出す秘訣です。

つまり、ラーメンの美味しさは「生地にストレスを与えないこと」から生まれます。

機械を使った製麺でも、この“優しさ”を再現できるかどうかが、品質の大きな分かれ道となります。

「優しい練り」による美味しい麺

ラーメンの生地作りでは、「いかに優しく練るか」が最も重要なポイントです。
生地にかかる力をいかにコントロールするかが品質を左右します。

職人が手で練るときのように、次(以下)のようなポイントが重要です。

  • 生地を叩かず空気を含ませながら練る

  • 摩擦熱を抑えて、小麦の香りや甘みを守る

  • 均一な水分と柔軟なグルテン構造を作る

といった“優しいミキシング”が求められます。

これらの工程によって、滑らか・しなやかで香り高くコシのある麺が生まれます。

小麦に必要な「二段熟成」

シート状にした麺帯を熟成させる

小麦粉は、しっかりとした熟成時間を設けることが欠かせません。

  1. 第一熟成(ミキシング後)
     生地全体に水分をなじませ、内部の構造を安定させます。

  2. 第二熟成(複合後)
     層になった生地全体に酵素が行き渡り、香り・旨み・コシが最大化します。

この二段階の熟成によって、時間が生地を“美味しさ”へと変えていきます。
生地が落ち着き、風味が引き出されるまで待つことも、大切な工程のひとつです。

圧延は「ゆっくり、丁寧に」

麺棒

熟成を終えた後の圧延工程でも、スピードは重要です。
ゆっくりと丁寧に圧延することで、生地は穏やかに整い、自然なコシと滑らかで香り高く弾力のある麺に仕上がります。

時間をかけることは、機械任せでは得られない“味の深み”を作るための重要な要素です。

ラーメン作りの哲学とは

大型の製麺ラインを導入する現代の生産現場においても、手作りの感覚を大切にする姿勢が求められます。

  • 強く練らず、優しく鍛える

  • 焦らず、時間をかけて熟成させる

  • ゆっくり圧延し、清潔な環境で仕上げる

この3つの考え方は、時代や技術が進化しても変わらない。
それが、「ラーメン作りの哲学」です。

まとめ

美味しいラーメン作りとは、「生地に優しく、時間をかける」ことです。
素材を大切に扱い、時間を味方につけることから、美味しさは生まれます。

大型の機械でも「職人の手のように優しく練る」ことが、これからのラーメン作りに欠かせない要素と言えるでしょう。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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