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これからの麺店は「利用シーン数」で伸びる

世界の外食成功事例を見ていると、一つの共通点が見えてきます。

それは、成功している店ほど、
一つの売上入口だけに依存していない
ということです。

店内飲食。
テイクアウト。
デリバリー。
事前注文。
アプリ注文。
法人需要。
家庭需要。
会員化。

このように、売上の入口をいくつも持っています。

これからの麺店経営では、
来店客数だけで売上を考える時代ではありません。

お客さまが、どの場面で、どのように自店の商品を利用するのか。
その 利用シーン数 を増やせるかどうかが、成長の大きな鍵になります。

成功の形は一つではない

ただし、ここで大切なのは、成功の形は一つではないということです。

たとえば、丸亀製麺

丸亀製麺は、日本発のうどんブランドとして、店内製麺、できたて、目の前調理という 店内体験価値 を世界へ広げています。

デジタル比率やテイクアウト比率が非常に高い業態ではありません。

しかし、店内で麺を打ち、茹で、揚げたての天ぷらを選ぶ。
その体験そのものが、強い競争力になっています。

一方で、Chipotle、Domino’s、Starbucks、Sweetgreen、Luckin Coffee などは、デジタル注文、モバイル注文、持ち帰り、デリバリー、会員化によって成長してきました。

つまり、世界の成功店から学ぶべきことは、単にどこかの企業を真似することではありません。

重要なのは、
自店の強みを明確にし、その強みを最大化する売上入口を設計すること
です。

世界の成功事例:発祥国・店舗数・AUV

世界の外食ブランドを見ると、業態ごとに成長の型が違います。

ブランド 丸亀製麺/MARUGAME UDON Chipotle Domino’s Pizza Starbucks Sweetgreen Luckin Coffee Haidilao wagamama
発祥国 日本 アメリカ アメリカ アメリカ アメリカ 中国 中国 イギリス
現在の店舗数 国内約892店、海外約206店 約4,056店 約22,142店 約40,990店 約246店 約31,048店 約1,383店 約227店
AUV・年商目安(円換算) 約1.5億円/店・年 約4.7億円/店・年 世界平均:約1.45億円/店・年 約2.3億円/店・年 約4.65億円/店・年 約3,700万円/店・年 約7.3億円/店・年 約4.5億円/店・年
成功の型 店内製麺・できたて体験型 デジタル注文・事前注文型 デリバリー・持ち帰り徹底型 モバイル注文・会員化型 健康食・デジタル注文型 アプリ注文・低価格・高速提供型 接客・体験価値・会員化型 アジアン麺の多用途展開型

※AUVは公開資料、売上、店舗数からの概算を含みます。為替は概算換算です。

数字そのものより、成功の型を見る

ここで大切なのは、数字そのものではありません。

世界には、1店舗あたり年商2億円、4億円、7億円という水準を実現している外食ブランドがあります。

これは、決して夢物語ではありません。
ただし、その実現方法は業態によって違います。

丸亀製麺のように、店内体験を徹底的に磨く方法。
Chipotleのように、事前注文と受け取り動線を磨く方法。
Domino’sのように、配達と持ち帰りを徹底する方法。
Starbucksのように、モバイル注文と会員化を進める方法。
Haidilaoのように、接客体験をブランド価値に変える方法。

つまり、成功店は同じことをしているわけではありません。

しかし、共通していることがあります。

それは、
自店の強みを明確にし、その強みが最も生きる売上入口を設計している
ということです。

麺店が考えるべきこと

麺店が考えるべきことは、
「どの成功事例を真似るか」
ではありません。

重要なのは、
自店の麺、自店の客層、自店の立地に合った売上入口を、いくつ作れるか
です。

うどん、そば、ラーメンには、大きな可能性があります。

温かい。
早い。
日常食である。
満足感がある。
一人でも利用できる。
家族でも利用できる。
仕事中でも利用できる。

つまり、麺は生活の中に入り込みやすい商品です。

しかし一方で、麺料理には課題もあります。

時間が経つと麺が伸びる。
スープと麺の一体感が崩れる。
店内で食べる感動を、そのまま持ち帰りにくい。

だからこそ、研究余地があります。

麺店に必要な「売上入口」の設計

これからの麺店は、店内飲食だけでなく、複数の売上入口を設計する必要があります。

たとえば、

  • 麺と出汁を分ける
  • 持ち帰り専用の麺を開発する
  • 家庭で仕上げるセットを用意する
  • 法人向け昼食セットを作る
  • 事前注文専用メニューを設計する
  • モバイル受け取り導線を作る
  • 店内体験をさらに磨く
  • 冷凍商品や家庭用商品を開発する

これらは、単なる販売方法の追加ではありません。

麺の設計。
出汁やスープの設計。
容器の設計。
受け取り導線の設計。
オペレーションの設計。
お客さまの利用シーンの設計。

すべてを一体で考える必要があります。

お客さまの生活の中に、いくつ入口を作れるか

これからの麺店は、来店客数だけで売上を考える時代ではありません。

昼は、店内で食べる。
夕方は、家族用に持ち帰る。
会社では、まとめて注文する。
週末は、家庭用セットを買う。
スマホで事前注文して、待たずに受け取る。

このように、お客さまの生活の中に、いくつ入口を作れるか。

そこに、これからの麺店経営の大きな可能性があります。

店内で選ばれる。
店外でも選ばれる。
家庭でも選ばれる。
職場でも選ばれる。
スマホの中でも選ばれる。

この状態を作ることができれば、1店舗の売上可能性は大きく広がります。

大和製作所の役割

大和製作所は、製麺機を作る会社であると同時に、
世界の麺ビジネスを研究する会社
でもあります。

世界の成功事例をそのまま真似る必要はありません。

大切なのは、世界の成功パターンを学び、
日本の麺店に合う形へ翻訳することです。

そのためには、

  • 麺設計
  • 食感設計
  • 出汁・スープ設計
  • メニュー設計
  • 店内体験設計
  • テイクアウト設計
  • デリバリー設計
  • 事前注文設計
  • オペレーション設計
  • 売上入口設計

まで考える必要があります。

私たちは、皆さまの店舗づくり、商品づくり、売上づくりに役立つ情報を、これからもお届けしていきます。

さいごに

これからの麺店経営に必要なのは、ただ頑張ることではありません。

必要なのは、

売れる入口を増やすこと。
お客さまとの接点を増やすこと。
自店の強みを最大化すること。

そこに、次の成長があります。

世界の成功店は、店内売上だけで戦っていません。

店内で強い店は、店内体験を磨いている。
店外で強い店は、デジタルや持ち帰りを磨いている。
会員化で強い店は、再注文の仕組みを磨いている。

つまり、成功店は、自店の勝ち筋に合わせて売上入口を設計しています。

これからの麺店も同じです。

自店は、どの利用シーンで選ばれるのか。
どの入口を増やせるのか。
どの強みを最大化するのか。

ここを考えることが、次の麺店経営の出発点になります。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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