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仕組みは、現場で作られる

麺ビジネスにおいて、すべての出発点はいつも「一杯の麺」です。

そして現場とは、実際に麺を作り、提供し、食べてもらう場所です。

この積み重ねの中からしか、本当に機能する仕組みは生まれないのです。

だからこそ、仕組みは現場で作られます。

多くの店が、順番を間違える

成長しようとする多くの店でよく見かけるのが、次のような取り組みです。

  • ・マニュアルを作ろうとする
  • ・ルールを決めようとする
  • ・数字で管理しようとする

もちろん、これら自体が悪いわけではありません。

一見、正しい経営判断に見えます。

しかし、基準となる「実物」が無いままでは、すべてが空回りします。

基準は、実物で決まります

まずやるべきことは、「基準となる一杯」を、実際に作ることです。

基準を守る

以前、私が経営していた坂出駅構内のうどん店「亀城庵」では、毎朝必ず行っていたことがありました。

それは、

  • ・うどんの出汁の味
  • 麺質(食感・状態)

この2つを、必ず自分たちの舌で確認することです。

もしその日の品質が、自分たちで決めた基準に達していないと判断した場合は、店を開けませんでした

また、基準に達していないメニューは、その日は提供しませんでした

何よりも優先したのは、基準を守ることです。

理由は単純です。

なぜなら、基準を下げた瞬間、「作る」という行為が、その場しのぎに変わってしまうからです。

次の3つだけを、やってください

難しいことは必要ありません。

まずは、この3つだけに集中してください。

① 経営者が「これだ」と思う一杯を作る

まずは、あなた自身が作ります。

「これなら、お客様に出せる」
「これが、うちの麺だ」

そう胸を張って言える一杯を、真剣に作ってください。

すべては、ここから始まります。

② 時間を空けて、別の人が作る

次に、別のスタッフが同じ一杯を作ります。

同じ材料、同じ機械、同じ条件で。

あなた以外の人が、同じ一杯を作ります。

同じかどうかを、正直に見る

ここで最も大切なのは、遠慮しないことです。(遠慮せず、違いを見る)

  • ・同じならOKです。
  • ・違うなら失敗ではない。

違いが出たということは、基準がまだ明確になっていないだけです。

ズレを見つけること自体が、前進です。

ズレこそが、基準作りの材料になります。

この一杯が安定するまでは、次に進まないこと

この基準となる一杯が安定しないうちは、次のことに手を出さないでください。

  • ・価格を変える
  • ・新商品を作る
  • ・集客を考える
  • ・人の問題に踏み込む

すべて、後です。

麺が安定していない状態での行う改善は、すべて「その場しのぎ」になります。

逆に言えば、この一杯が安定した瞬間、経営は一気に前に進みます。

再現性は、作るもの

再現性とは、頭で考えて作るものではありません。

  • 手を動かす
  • ズレを見る
  • ズレを言語化する
  • 基準を作ること

この繰り返しの中で、基準は形になります。

現場での実践の積み重ねによってしか、生まれないものです。

一杯を基準に変えるために必要なこと

変化は好機

一杯を「基準」に変えるために必要なのは、作るための基本を、正しい順番で身につけることです。

  • ・実際に体験する
  • ・自分の店で再現できる形に落とし込む

これこそが、遠回りに見えて、最短距離です。

まとめ

まとめ

麺ビジネスの経営は、「基準となる一杯」を作れるかどうかです。

麺ビジネスにおいて、

・仕組み
・マニュアル
・数字
・戦略

これらはすべて、「基準となる一杯」があって初めて意味を持ちます。

一杯が決まれば、判断が揺れなくなります。

判断が揺れなければ、経営は自然と安定していきます。

まずは、現場で。

まずは、一杯から。

ブレない一杯を作り、再現できる一杯にする。

経営は、その先にあります。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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