麺ビジネスへのAI活用 小さく始めて大きく育てる|末永い繁栄のための大本

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【最新マーケティング特集】

AIの世界が急激に、更に、爆発的に進化を遂げています。今回は、マーケティング業界で最近話題となっている「マーケティング5.0」の中でも特に注目されていた「コンテクスチュアル・マーケティング」をテーマから外しました。理由は、その内容があまりにも特殊な分野に偏り過ぎて、私たちの業界から乖離し、みなさまのお役には立たない方向に進んでしまったからです。

そこで本ブログでは、私が日々活用しているAIをうどん、蕎麦店、ラーメン店といった飲食業に適用したら、今後どのようなことが考えられるのかについて検証していきます。

AIを活用する重要性

もし、私が現在、麺ビジネスをやっているとすれば、間違いなく、一番先に手を付けるのはAIの導入です。

今や、どんなビジネスにおいても、AI抜きでビジネスは語れない時代になりました。当社もウインドウズ95までは順調に導入し、ITでは遅れていないはずだったのですが、インターネットでは完全に遅れてしまったので、AIでは絶対に遅れを取らない様に、私もAIには力を入れています。

まず、最初のステップとして、本日は、うどん、蕎麦、ラーメン店にAIを導入するとすれば、どの様な分野から導入するか、どの様なテーマがAIで実現出来るかについて、簡単に触れていきます。

AIが使える分野は非常に多く、今ではほとんどの分野で応用が可能です。さらに、使えば使うほどAIの進化に驚かされます。それでは、うどん、蕎麦、ラーメン店のような麺ビジネスに今どのようなAIが適用できるかについて、具体的にお話ししていきます。

売上を上げるためのAI活用法

1.メニュー分析と売れ筋予測(需要予測AI)

  • POSデータと連携して、曜日・時間帯・天候・季節ごとの売れ筋商品を予測します。
  • 在庫・仕入れの最適化により機会損失を防ぎます。
  • 需要に応じた特別メニューの展開(例:雨の日限定うどんセットなど)。

2.AIによる価格最適化(ダイナミックプライシング)

  • 時間帯・混雑状況・顧客属性に応じた価格調整。
  • 混雑時間のピーク回避にも貢献(例:早割、ランチ限定割引など)。

3. AIチャットボットでの事前予約・注文

  • LINEやWebにチャットボットを設置して注文受付。
  • 待ち時間短縮で回転率UP、顧客満足度向上。

4. AIレコメンド機能付きデジタルメニュー

  • 顧客の注文履歴から「あなたへのおすすめ」を提示。
  • セットメニューやトッピングの提案による客単価向上。

5.需要予測と在庫最適化

  • AIによる過去の売上データ、天気、イベント、季節要因の分析で、日別・時間別の需要を高精度で予測。
  • これにより麺や具材の発注量を最適化し、食材ロスを大幅に削減しながら品切れも防げます。特に生鮮食材の多い麺店では、廃棄コストの削減効果が大きいでしょう。

6.動的価格設定

  • 需要予測データを基に、混雑時間帯や天候に応じた価格調整を自動化できます。
  • ピーク時の値上げやオフピーク時の割引により、客足の平準化と売上最大化を同時に実現できます。

7.個別化されたメニュー推奨

  • 顧客の過去の注文履歴、好み、アレルギー情報をAIが分析し、来店時に最適なメニューを提案します。
  • モバイルアプリやタブレット端末で実装でき、客単価向上に直結します。

利益を上げるためのAI活用法(業務効率化)

1. 人員配置の最適化(シフトAI)

  • 来客予測に基づき、無駄のない人員配置を実現。
  • 人件費の最小化とサービス品質の両立。

2. 厨房オペレーションの最適化

  • カメラとAIで調理工程を分析し、時間短縮やミス防止を図る。
  • 調理動線・導線分析によるレイアウト改善。

3. 食材ロスの削減

  • 消費パターンに応じた仕入れ提案。
  • AI画像認識で食材の傷みや劣化を自動検出。

4.自動発注システムとの連携

  • 需要予測に基づいたAI発注で仕入れロスと人手ミスを削減。

5.効率的なスタッフ配置

  • 来客予測と作業効率データから、最適な人員配置をAIが算出します。
  • 忙しい時間帯の人手不足や閑散時の過剰配置を防ぎ、人件費の最適化と顧客満足度向上を両立できます。

6.音声認識による注文システム

  • ドライブスルーや電話注文で音声認識AIを導入すれば、注文の聞き間違いを削減し、効率的な受注が可能になります。
  • 多言語対応により外国人観光客の取り込みも期待できます。

7.チャットボットによる顧客対応

  • 営業時間外の問い合わせ対応、予約受付、よくある質問への回答をAIチャットボットが自動化します。
  • 人件費削減と24時間対応によるサービス向上を実現できます。

8.食材調達の最適化

  • 複数の仕入れ先の価格、品質、配送条件をAIが分析し、最適な調達先を自動選択します。
  • 仕入れコストの削減と安定供給の確保が可能になります。

9.厨房作業の最適化

  • 調理工程をAIが分析し、最も効率的な作業順序や調理タイミングを提案します。
  • 待ち時間の短縮により回転率が向上し、顧客満足度と売上の両方を押し上げます。

顧客体験を高めてリピーターを増やすAI活用法

1. 顔認識・リピーター分析

  • 常連客をAIで認識し、「いつものセット」を自動提案。
  • 個別のサービス強化(例:誕生日クーポンなど)。

2. レビュー分析によるサービス改善

  • Googleや食べログのレビューをAIが自動で分析。
  • クレームの傾向や褒められている点を可視化して接客改善。

3. SNS上の評判分析(ソーシャルリスニング)

  • Twitter、Instagram、YouTubeなどでの評判をAIが解析。
  • バズりそうな商品を事前に予測して開発に活用。

集客・プロモーションへのAI活用

1. AIによるチラシ・SNS投稿の自動生成

  • 画像生成AI+文章生成AI(例:ChatGPT)で、広告素材をスピード作成。
  • Instagram用の美味しそうな画像とキャッチコピーを即座に投稿。

2. ターゲティング広告の最適化

  • Google広告やFacebook広告で、AIが最も反応率の高い層を自動で抽出。
  • 広告費を抑えながら高い集客効果を得られる。

その他の革新的なAI活用アイデア

1. ラーメンの味を数値化・最適化(味覚AI)

  • AIが味の濃さ・塩分・旨味バランスを分析し、常に一定品質を保つ。
  • 顧客の好みに応じたカスタムメニュー設計も可能。

2. 混雑予測と来店時間の可視化

  • Google Mapの混雑データや店舗独自データから来店予測を表示。
  • 顧客が空いている時間を選んで来店→満足度向上+回転率向上。

3.品質管理の自動化

  • 画像認識AIで麺の茹で具合、盛り付けの美しさ、具材の配置を自動チェックできます。
  • 一定品質の維持により顧客満足度が向上し、リピート率アップにつながります。

(参考) 導入しやすいAIツール例(初期段階向け)

活用目的ツール例(参考)

  • チャットボット:LINE公式+Dialogflow / ChatGPT API
  • 顧客分析:Google Looker Studio+POS連携
  • SNS自動投稿:Canva+ChatGPT連携ツール
  • 売上分析:スマレジ+Tableau / Power BI
  • 食材発注:SABAR + AI仕入れ管理ツール

今週の麺ビジネスへの「AIの活用・導入」の事例をお話しました。これは、遠い将来の様に思えるかもしれませんが、決してそうではなく、このようなことに早く取り組むかどうかが、間違いなく、企業の勝敗を決定します。

小さく始めて、大きく育てる

私自身、AIのプロではありません。ただし、AIを使うプロになる予定です。みなさまにもぜひ、おすすめしたいのは、AIを使いこなすプロです。AIは「一気に全て活用」するのではなく、小さく始めて成果を見ながら拡張することが成功のカギです。まずは、

  1. 売上UP系(メニュー最適化・デジタル接客)
  2. コストDOWN系(食材・人員の最適化)
  3. リピーター増加系(個別対応・SNS)

と、徐々に使っていくことをおすすめいたします。次回以降、AIに関して、深く追求します。どれか、興味がある分野があれば、その部分から追求していきます。「みなさまのご質問」をお待ちしております。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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