ページコンテンツ

トレンド消耗時代に、店はなぜ疲弊&消耗するのか

  • ・トレンドが次々と変わる
  • ・SNSで流行が一気に広がる
  • ・模倣は一瞬で起きる
  • ・価格競争に引きずり込まれる
  • ・OMO時代で、体験の分断は許されない

こうした環境の中で今の時代、店は少し気を抜くだけで簡単に消耗します。

流行を追い、施策を打ち続けても、気づけばまた次の競争に巻き込まれる。

頑張っているのに、気づけば疲弊している。

これは、構造の問題です。

この時代に勝敗を分けるのが、個性=真似できない強みを持っているかどうかです。

努力で作れるものは、努力で真似される

多くの店が、正しいことをやっています。

  • ・メニューを増やす
  • ・SNSを頑張る
  • ・内装を変える
  • ・新商品を出す

これらは間違いなく、すべて大切です。

しかし、これだけでは勝てません

なぜなら、すべて「努力すれば真似できる」。

つまり、「努力で作れるものは、努力で真似される」からです。

少し時間が経てば、同じことをする店が必ず現れます。

だからこそ、マネジメントとしてもっと上流で決める必要があります。

「捨てること」を決める

正しいことをやるとは、自分だけの一点に資源を集中し、他を捨てることです。

境界線が消える時代ほど、成功要因は増え続けていきます。

  • ・体験
  • ・サービス
  • ・OMO
  • ・データ
  • ・サステナビリティ
  • ・人材
  • ・収益構造
  • ・イノベーション

しかし、全部やろうとすれば、全部が薄まります。

だからこそ決める必要があります。

自分(自店)だけが持つ個性を、掘り下げ続けると。

店の個性は、もっと深いところにある

店の個性は表面的な差別化では生まれません。

もっと深い層にあります。

  • ・創業の精神(ビジネスの根っ子)
  • ・誰の、どんな問題を解決する場なのか
  • ・その体験を再現できる技術と仕組み
  • ・経営者自身の人生と判断軸

これらが重なるところに、他店が真似できない個性が生まれます。

構造として真似できない強みを持つ5つの参考事例

ここからは参考事例です。

一鶴、丸亀製麺、博多一風堂、8番らーめん(タイ)、スターバックスを見ていきます。

ポイントは共通しています。

構造として真似できない強みを持っていることです。

一鶴|「ストレス発散の場」を完成させた店

香川の一鶴が持つ真似できない強みは、「ストレスを発散する場」を完成させたことです。

  • ・豪快にかぶりつく体験
  • ・塩気・脂・香ばしさの設計
  • ・店内の騒がしさを含めた解放感
  • ・「今日は一鶴に行けばスッキリする」という記憶

料理・空間・音・匂い・行為を通じて、お客様の「ストレスを発散したい」という問題を解決する構造を作っています。

丸亀製麺|打ち立て体験を日常価格で成立させた仕組み

丸亀製麺の強みは、打ち立て体験を日常価格で実現したことです。

  • ・製麺・茹で・提供を店内で完結
  • ・再現性で回る仕組み
  • ・専門店クオリティ × 日常価格
  • ・どの店でも同じ安心感

これは商品力 × オペレーション × 価格設計

この3点が同時に成立して初めて可能な構造です。

博多一風堂|ラーメンをカルチャーにしたブランド

博多一風堂の真似できない強みは、ラーメンをカルチャーとブランドに昇華させたことです。

  • ・ラーメンをスタイリッシュな食文化として再定義
  • ・店舗デザイン、空間、接客、言葉遣いまで含めた世界観
  • ・海外展開を前提にしたブランド設計
  • ・創業者の哲学がブレずに共有され続けている

味だけでなく、体験と思想。

このセットがブランドを支えています。

8番らーめん(タイ)|地域の生活インフラになる覚悟

タイにある8番らーめんの強みは、地域の生活インフラになることを選んだ決断です。

  • ・家族で安心して行ける店としての立ち位置
  • ・流行を追わない味と価格
  • ・世代を超えて通える安定感
  • ・外食=生活の一部という存在

これは、派手さを捨てる覚悟がなければ成立しません。

スターバックス|「第3の場所」を提供した企業のビジネス

スターバックスの強みは、「第3の場所」を提供したことです。

  • ・家でも職場でもない居場所
  • ・滞在していいという暗黙の許可
  • ・世界中で一貫する体験
  • ・商品ではなく、「時間の過ごし方」を売っている

空間・接客・価格・立地・思想。

すべてが噛み合って初めて成立する構造です。

強い店に共通する、たった3つの事実

この5社に共通していることは明確です。

・商品は入口にすぎない
・解決しているのは「お客様の問題」
・その解決構造が真似できないレベルまで掘られている

だから、強く、長く、生き残るのです。

まとめ

これからの時代、「頑張る店」より「決めている店」「決めた店」が勝ち残ります。

  • ・何をやるかより、何をやらないのかを決めているか
  • ・誰のどんな問題を解決するのか。
  • ・自分(自店)だけの個性を、構造のレベルまで掘り下げている一点はどこか。

ここを決めることが、価格競争・模倣・消耗戦から抜け出す唯一の道です。

この記事をお読みのみなさまへ

この記事で取り上げている内容で、ご不明点や直接お聞きしたいことなどがあれば、お気軽にお尋ねください。

後日、ご回答させて頂きます

ロッキー藤井の情熱メルマガ【毎週配信】

まずは無料のメルマガ購読からスタート

Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

関連記事

食感と市場の関係|新しい食感が生む市場|研究から次の麺のイノベーションが生まれる

世界で愛され成功するラーメンブランドの共通点 ─ 信頼と再現性 ─

【製麺】ラーメンにおける生地の複合とは?複合のメリット・デメリット

仕入れ麺では得られない?事例から学ぶ、人材育成に自家製麺が最適な理由

【事例から学ぶ】仕入れ麺では得られない|人材育成に自家製麺が最適な理由を解説

麺の食感設計は、真似されにくい|“店の型”にする3ステップ

科学で再現する“美味しい”麺作り - デジタルクッキングによる麺の品質

うどん用製麺機の違いと出来るうどんの品質と生産性の違い

進む自家製麺へのシフト―自家製麺はまだ始めるな!始めてから分かったのでは遅い:第一章