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外食業界は今、大きな変化が同時に起きている

世界地図と虫眼鏡

今、世界では次のような複数の大きな変化が同時に起きています。

  • ・人件費と家賃の上昇
  • ・人手と時間の不足
  • ・高齢化

これらはどれか一つでも経営に影響を与える重い問題です。

それが同時に進行しています。

その結果、従来のやり方では利益を出しにくくなっています。

これからの外食に必要な「生産性」とは

ここで重要になるのが「生産性」です。

具体的には次のようなことです。

  • ・少ない人数で回せるか
  • ・短時間で提供できるか
  • ・同じ品質を安定して出せるか
  • ・同じ面積で多く売れるか

つまり、「人・時間・空間」をどれだけ効率よく使えるか。

これが、これからの外食ビジネスの前提になります。

生産性が高い業態が市場を置き換える

この流れは外食に限った話ではありません。

例えば昔、街に多くあった喫茶店は、今ではカフェ業態に置き換わりました。

その中でも強かったのは、スターバックスのように再現性とオペレーションを確立した業態です。

同じことは他の業界でも起きています。

  • ・酒屋 → コンビニ
  • ・煙草屋 → ドラッグストア
  • ・米屋 → スーパー

これらに共通するのは、

  • ・少ない人数で回せる
  • ・標準化と在庫管理ができる
  • ・回転率が高い

つまり「生産性の高さ」です。

外食でも進む「寡占化」

外食でも同じ現象が起きています。

ハンバーガー、フライドチキン、ドーナツといった業態では、世界的に寡占化が進んでいます。

その理由はシンプルです。

再現性が高いからです。

  • ・誰が作っても同じ味
  • ・短時間で提供できる
  • ・仕組みとして標準化できる

だからこそ拡大でき、最終的に市場を支配します。

寡占化の正体は「生産性 × 再現性」

注意点

寡占化は偶然ではありません。

生産性と再現性の積み重ねの結果です。

生産性と再現性がの高い業態ほど、最終的に市場を勝ち取りにいきます。

これはほぼ例外のない流れであり、ビジネスの構造そのものです。

麺ビジネスの現在地はまだ「未完成」

ここで麺ビジネスを見ると、非常に面白い特徴があります。

まだ完全な寡占が起きていません。

その理由は明確です。再現性が未完成だからです。

麺は、

  • ・粉
  • ・水
  • ・気温
  • ・茹で時間

これらの影響を強く受けます。

つまり、同じものを作るのが難しく、多くが職人の経験に依存しています。

これが今の麺ビジネスの現在地です。

まだチャンスがある「完成していない市場」

変化は好機

ハンバーガーやチキン、ドーナツはすでに完成された業態・市場です。

一方で、麺はまだ完成していません。

つまり、これから設計次第で世界を取れる余地があります

今の段階ではまだ「遅い」のではなく、むしろ「これから」のタイミングです。

小さな店が勝つための2つの戦略

では、大手に対して小さな店はどう戦うべきか。

方法は大きく2つあります。

① 競争変数を増やす

ラーメンは非常に多くの武器を持っています。

  • ・麺
  • ・スープ
  • ・元ダレ
  • ・香味油
  • ・トッピング
  • ・接客
  • ・空間

差別化の要素が多いため、大手チェーンが完全に再現するのは難しい構造です。

② 際立った個性を作る

「美味しい」だけでは選ばれません。

他と違う理由が必要です。

例えば一風堂は、

  • ・味
  • ・空間
  • ・音楽
  • ・客層

すべてを設計し、体験そのものを変えました。

これが「際立った個性」です。

だからこそ、世界に広がっています。

まとめ

これからの外食は、「再現性」と「独自性」の両立がすべての土台になります。

そして麺ビジネスは、まだ未完成の市場です。

だからこそ、

・設計次第で大きく伸びる
・小さな店にも勝てるチャンスは十分にある

という非常に面白い状況にあります。

これからの麺ビジネスの勝負は、職人の技だけでなく、「どう設計するか」という設計された仕組みが勝負を分けます。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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