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麺の原料は、小麦と米が中心だった

世界の麺文化を見てみると、麺の原料は長い間 小麦か米 が中心でした。

例えば次のような麺があります。

小麦麺

  • ・ラーメン
  • ・うどん
  • ・パスタ

米麺

  • ・フォー
  • ・ビーフン
  • ・ライスヌードル

つまり、長い歴史の中で麺とは「小麦」か「米」で作る食品だったのです。

小麦が麺に向いている理由

理由

小麦が麺に向いている最大の理由はグルテンにあります。

グルテンは、麺にとって重要な食感・特徴を生み出します。

  • ・弾力
  • ・コシ
  • ・伸び

この性質のおかげで、小麦は麺の原料として非常に優れています。

その意味で、これまでの麺文化を支えてきた最大の素材は、間違いなく小麦だったと言えるでしょう。

世界で始まっていること

しかし、ここで大きな変化が起きています。

近年、世界では次のような理由から、小麦だけに依存しない食品設計 が求められるようになってきました。

  • ・小麦アレルギー
  • ・グルテン不耐症
  • ・健康志向
  • ・食の多様化

つまり、これからの麺作りは 小麦以外の原料も含めて考える時代 に入り始めているのです。

麺の原料は多様化している

現在、世界ではさまざまな原料で麺を作る研究が進んでいます。

例えば次のような素材です。

穀物

  • ・キヌア
  • ・ソルガム
  • ・オーツ
  • ・トウモロコシ

豆類

  • ・ひよこ豆
  • ・レンズ豆
  • ・大豆

野菜

  • ・かぼちゃ
  • ・ほうれん草
  • ・ビーツ
  • ・にんじん

さらに、

海藻

  • ・昆布
  • ・ケルプ

なども、麺の素材として研究されています。

つまり、麺の原料は 小麦中心の時代から、多原料の時代へ と広がり始めているのです。

変わり始めている「麺」

変化は好機

ここでもう一つ、大きな変化があります。

これまで麺とは

小麦粉や米粉を練り、延ばし、切って作る食品

と考えられてきました。

しかし、最近では違う発想も広がっています。

例えば、

  • ・ズッキーニ、にんじん、ビーツなどを細く切って麺状にする
  • ・昆布を細切りにして麺のように提供する

このような料理は、すでに世界で広がり始めています。

つまり、麺とは

細く、長く、食べやすい形と食感を持つ食品という考え方へ変わり始めているのです。

最大の課題:新しい原料で「麺の食感」を作る難しさ

高い壁

小麦にはグルテンがあるため、麺らしい食感を作りやすい素材です。

しかし、

  • ・豆
  • ・野菜
  • ・穀物
  • ・海藻

には グルテンがありません

そのため原料を変えると、

  • ・コシ
  • ・弾力
  • ・伸び
  • ・喉越し

といった麺らしい食感を作るのが難しくなります。

つまり、未来の麺作りのテーマは単に新しい原料を見つけることではありません。

新しい原料で、どうやって麺らしい食感を作るか。

ここが核心になります。

麺とは「食感の体験」である

体験価値

麺とは、単なる形ではありません。

  • ・細く
  • ・長く
  • ・すすれて
  • ・口に入り
  • ・噛めて
  • ・喉を通る

この一連の 食感の体験 が成立したとき、初めてそれは麺になります。

だからこそ、

  • ・豆でも
  • ・野菜でも
  • ・昆布でも

麺になる可能性があります。

ただし、それは 麺のような食感を設計できたときだけ です。

これから起きる次の麺革命は「麺の原料革命」

これからの麺の世界では、原料革命 が起きると考えられます。

これまでは

  • ・小麦麺
  • ・米麺

が中心でした。

しかしこれからは

  • ・多穀物
  • ・豆
  • ・野菜
  • ・海藻

などを使った麺が、少しずつ広がっていくでしょう。

ただし、それが本当に市場になるためには
単なる健康食品では足りません。

必要なのは

  • ・おいしい
  • ・食べやすい
  • ・麺として成立している

ことです。

その意味で、次の麺革命は

原料革命であると同時に、食感革命でもある

と言えるでしょう。

学ぶことが未来の麺を作り、研究が重要になる

世界地図と虫眼鏡

今後、麺の世界では 食感研究 がますます重要になります。

世界には、

  • ・麺
  • ・パン
  • ・パスタ
  • ・餅
  • ・タピオカ
  • ・餃子の皮

など、さまざまな食感の食品があります。

それぞれの文化の中で、独自の食感が生まれてきました。

これらを研究することで、新しい麺の未来 が見えてきます。

つまり次の麺作りは、

単なる製粉や製麺の技術競争ではありません。

世界の食感をどう学び、どう翻訳し、どう麺にするか。

そんな新しい時代に入り始めているのです。

まとめ

麺の世界はいま、大きな転換点に立っています。

これまで麺の原料は、主に小麦と米で作る食品でした。

しかし、これからの世界では

・穀物
・豆
・野菜
・海藻

など、さまざまな素材・原料で麺を作る研究が進み、それが麺に使われる時代になります。

ただし重要なのは、原料そのものではありません。

麺として成立する食感を作れるかどうか、麺らしい食感をどう作るか。

ここが未来の麺作りの核心です。

次の麺革命の時代は、原料革命×食感革命

この2つが重なったとき、新しい麺の未来と文化が生まれていくと考えています。

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Picture of 藤井 薫(ロッキー藤井)
藤井 薫(ロッキー藤井)

株式会社大和製作所、株式会社讃匠を創業。
令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

1948年5月、香川県坂出市生まれ。国立高松工業高等専門学校機械工学科卒業。川崎重工株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。その後、独立し、1975年に大和製作所を創業。

過去48年以上にわたり、麺ビジネスを一筋に研究し麺ビジネスの最前線で繁盛店を指導。麺専門店の繁盛法則について全国各地で公演を行う。小型製麺機はベストセラーとなり、業界トップシェアを誇る。
「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として「カンブリア宮殿」「ありえへん∞世界」「スーパーJチャンネル」等、人気TV番組に出演するほか、メディアにも多数取り上げられる。
また、2000年4月にうどん学校、2004年1月にラーメン学校とそば学校を開校し、校長に就任。

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