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世界の繁盛店が共通してやっていること
世界中の麺ビジネス、そしてレストランビジネスを見回して、私がいつも感じることがあります。
繁盛し続ける店は、決して職人技を捨てていない。
けれど同時に、職人技をそのままにせず、仕組みに変えている。
この違いが、店が長く続くか、静かに消えていくかを分けています。
職人がいる店は強い。しかし、その強さは危うい
「職人がいる店は、確かに強い。」
これは間違いありません。
しかし、その強さは同時にとても不安定です。
- ・その人が休むと味が変わる
- ・忙しい日に判断がブレる
- ・新人が育たない
- ・現場が疲弊し、人が辞めていく
そして最後に起きるのが、「誰にも気づかれないまま、基準が少しずつ下がっていく」という現象です。
これは多くの店が、静かに失速していく典型的なパターンです。
「職人の勘」を現場の型にしている
世界中の成功店には、はっきりとした共通点があります。
それは、職人を不要にしていません。
むしろ逆です。
職人の勘・経験・判断を、現場で再現&共有できる「型」に変えていること。
仕組み化の本質は、職人の価値を、個人の力から店の力へ変えること。
それが仕組み化です。
管理しているのは「茹で時間」ではない
多くの店は、「茹で時間」を必死に管理します。
しかし、丸亀製麺が本当に管理しているポイントは違います。
味が最も変わるのは、茹で上がってから提供までの時間。
麺は、置いた瞬間から戻り始めます。
だから丸亀製麺は、
- ・茹で時間よりも
- ・提供までの「秒数」を設計する
この発想によって、世界中で同じ食感が成立するのです。
「職人技を守るため」の分業
博多一風堂が行ったことは、とても明確です。
職人技を失わないための分業設計です。
- ・味の核は、完成形で守る
- ・店舗は、温めと最終調整に集中する
だから世界のどこで食べても、「これは博多一風堂だ」と分かる味が残ります。
職人技を、設計に変えた好例です。
職人技を“固定”
鼎泰豊は、別のアプローチを取りました。
職人技を守るために、徹底的に固定したのです。
- ・重量
- ・厚み
- ・成形
- ・加熱時間(分ではなく秒)
だからこそ、世界中で同じ味と食感が成立します。
自由を奪ったのではありません。
基準を固定することで、職人技を守ったのです。
「触っていい範囲」を決めた理由
アメリカで人気の Xi’an Famous Foods は、手打ち麺の店です。
実は非常に厳しい制限があります。
- ・メニューを極端に絞る
- ・麺の太さ・長さを固定
- ・ソースと調味は完全に規格化
職人技を守るために、触っていい範囲を、あらかじめ決めている。
これも、職人技を守るための高度な仕組み化です。
「完成させない」という職人技
世界で売れている韓国の即席麺ブランドも、実は同じ発想です。
- ・家庭で具材を足す前提
- ・あえて余白を残した味設計
だから消費者は、「自分で完成させた」と感じる。
これも、職人技を消費者側に移した、立派な仕組み化です。
成功店が必ずやっているは、結局同じ3つのこと
結局、成功している店がやっていることは、とてもシンプルです。
揃えるポイントを絞る
全部は決めません。
芯だけを決める。
- ・麺帯の状態(見た目・触感)
- ・茹で上がり(時間ではなく口の基準)
- ・提供までの秒数(戻りの管理)
職人の感覚を「現場の言葉」にする
難しい専門用語はいりません。
- ・今日は硬い/柔らかい
- ・芯がある/ない
- ・戻りが早い/遅い
伝わる言葉が、そのまま型になります。
週1回だけ「ズレを見る日」を作る
毎日でなくていい。
週1回で十分です。
基準とズレを、責めずに淡々と確認する。
これが、再現性を高めます。
まずは「一つ」だけ、型に落とす
いきなり全部を仕組みに変える必要はありません。
まずは一つだけでいい。
- ・茹で上がりの「口の基準」を決める
- ・盛り付けの秒数を決める
- ・つゆの最終チェック担当を誰がやるか固定する
一つ型になるだけで、店は確実に変わります。
まとめ
店を続かせたいなら、まずは一つ。
あなたの店の職人技を、型に落としてください。
それが、長く生き残り続ける店への第一歩です。